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日本で百度のBaiduライブラリ、出版協会に海賊版対策を要請される2011年03月04日

 最近、中国ネット検索最大手の百度(バイドゥ)の日本法人バイドゥ社は、日本書籍出版協会など出版4団体に、「Baiduライブラリ」が日本の小説や漫画作品を違法複製し、明白な著作権侵害が横行しており、バイドゥ社には重大な責任があるとして、責任ある対応を改めて求められた。

 対応を求める声明に署名したのは、日本書籍出版協会以外の3団体は、日本雑誌協会、日本電子書籍出版社協会及びデジタルコミック協議会である。

   Baiduライブラリは「あなたの作品を世界と共有」をキャッチフレーズとしたドキュメント共有サービスで、その中の「文学・小説・書籍」カテゴリーでは、漫画・コミック、小説等の著名な作品を違法複製がアップロードされており、著者・出版社は、こうした「デジタル海賊版」発見のたびに、削除を要請してきたが、違法なデータのアップロードは後を絶たない状況が続いているという。

 日本の4団体は、バイドゥ社がアップロードデータの著作権について、「無許諾、他人の著作権侵害は一切禁止」「権利者の権利侵害申告でデータ削除可能」としてはいるが、ライブラリをカテゴリー分けし、利用ポイントを付与するなど積極的に投稿を促す一方、侵害警告は、形式的で、実効性のある警告等は行われていない様子、2月24日、ようやくバイドゥ社による事情説明と対策協議がはじめられたが、いまだ抜本的な解決策は講じられていないと説明している。

 デジタル・ネットワーク技術の進展で、海賊版の制作・販売が極めて容易になっている現状では、「デジタル海賊版」に利用の恐れがある配信事業者には、防止策の構築や情報の開示に重大な責任がある、バイドゥ社には、早急に「デジタル海賊版」に関する情報の開示と防止策構築に着手すべしと呼びかけるとともに、4団体は、出版社側の協力が必要ならば、サポートを惜しまず、むしろ同じテーブルで、ともにデジタル・ネットワーク時代の新たなルール作りに取り組んでいきたいとして、バイドゥ社の責任ある対応を改めて強く要請している。


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