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中国、知的財産権をめぐる行政訴訟が5年間で13倍ぐらい増加2011年05月06日

 北京市第一中級人民法院の統計データによると、近年、知的財産権をめぐる行政訴訟は急増していることがわかった。2010年に北京市第一中級人民法院が受理した行政訴訟は、5年前の13倍にあたる2,517件があって、特に商標の権利確定に係わるものは15倍ぐらいも増加したという。

 中国最高人民法院の行政訴訟管轄権に関する司法解釈によると、国家知識産権局の専利局と専利複審委員会、国家工商行政管理総局の商標局と商標評審委員会を相手取り提起された行政訴訟は、すべて北京市第一中級人民法院に管轄されている。同法院の関係責任者は、商標の権利確定に係わる訴訟の急増から、出願登録の段階における悪質の「傍名牌」行為(※1)や先取り登録などの増加がうかがえるとの認識を示した。

 一方、知的財産権をめぐる民事訴訟が大幅に増加したこともわかった。特に植物新品種やドメイン名、不正競争、独占をめぐる新型の紛争事件が増加する傾向にある。知的財産権をめぐる刑事事件については、商標権侵害が全体的に占める比率が高く、それにあらゆる分野に存在し、手口もますます知能化、巧妙化しているため、摘発は困難さを増しているという。

  ※1 「傍名牌」行為:他社の知名商号又は商標の商業名声を借り、それに便乗して、市場の誤認混同を引き起こすことを通じ、市場での取引機会を獲得することを目的とする不正競争行為のことである。


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