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三一重工がドイツ機械大手を買収、オリジナル知財戦略が急成長を促進2012年2月6日

 2012年1月30日、中国三一重工業グループが、最大の競合他社であるドイツの機械大手プッマイスター(Putzmeister)を買収すると発表した。三一重工の子会社の三一徳国が3.24億ユーロを出資し、90%の株式を買収する。両社はすでに正式な合意に達しており、監督管理部門の審査後に合併を完了する。

 湖南省長沙市に本社を置く三一重工は、コンクリートポンプ車では世界最大の建設機械メーカーであり、日本大震災に伴う福島第一原発事故の発生により、原子炉の冷却が一刻を争う中、いち早く援助の手を差し伸べた中国企業がであった。

 三一重工グループにおける急成長の原動力の一つは、きわめて知的財産権を重視していることとされている。2007年、全国知的財産権管理の模範企業と湖南省知的財産局重点助成企業となり、2008年、社内に中国研究総院に所属する知的財産部を成立、2009年、グループ内専用の知的財産情報管理システムを開発。さらに、近年同社の特許出願はおよそ50%成長率を維持している。2011年、国内出願件数は前年比46.4%増の1,508件で、登録件数は58.3%増の917件となっている。PCTルートによる外国出願は103件である。現時点まで、三一重工グループの総出願数と登録数はいずれも国内業界一位で、それぞれ4,141件と2,457件となっている。

 同社知財部門管理者の話によると、三一重工グループは「技術―特許―基準」との知財戦略を実践している。つまり、独自な技術を早急に権利化し特許にする、特許群及び特許体系を構築することによって業界又はその製品の基準を作成し、業界をリードするという。


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