最近、中国農業科学院傘下の農業知的財産権研究センターがまとめた「中国農業知的財産権創造指数報告（2013年）」が発表された。同報告書によると、中国の農業知的財産権の創造力は2012年大幅に向上し、知的財産権創造で優位性を有する地域も現れた。一方、農業知的財産権の質は改善が待たれるとも指摘した。

　2012年末時点の農業分野における特許出願件数は227,113件、登録件数は69,851件、有効特許件数は49,734件だった。しかし、農業従業者1万人当りの保有件数はたった2.2件で、第三次産業の9.5件を大きく下回っている。また、農業に係わる特許登録件数の出願件数に対する比率は48.77％、世界の53.89％に比べて明らかに低いレベルにあり、特許の平均予期寿命も外国の15年より少ない9.5年だった。

　報告書ではまた、科学教育機構が農業知的財産権創造の主導役で、企業の創造力は限定的なものであるという現状が明らかになった。このほか、農業植物新品種の出願・登録件数のうち、主要農作物が中心となっている一方、花卉や野菜の比例が増えていることがわかった。