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華人科学者、高性能アルミニウム電池を開発2015年04月07日
 米スタンフォード大学で化学を研究する華人科学者の戴宏傑教授は、実用化が可能な高性能アルミニウム電池を開発した。充電時間が短く、使用寿命が長く、割安という特長があり、スマートフォンの充電をわずか1分で完了できる。この新型電池は、現在幅広く使用されているが課題が残されているリチウムイオン電池、およびアルカリ電池の代替品とすることが可能だ。

 アルミニウム電池はコストが割安で、燃えにくく大きな電気容量を持つ。研究者は数十年に渡り経済的なアルミニウムイオン電池の開発を試みてきたが、成功することはなかった。適切な正極材料および電解液を見つけ出し、放電・充電を繰り返したアルミニウム電池に効果的な電圧を生成させることが大きな課題となった。

 同研究の指導者である戴宏傑教授は、「我々は新たな黒鉛材料を偶然発見した。この材料は非常に優れた性能を持ち、電池の正極に使用可能だ。アルミニウムで作った負極と黒鉛で作った正極を組み合わせ、さらにイオン液体電解液と共に、屈曲性高分子に包まれたアルミニウム箔のケース内に入れることで、この電池を作ることができる。電解液は室温状態では溶融塩で、リチウムイオン充電池では爆発のおそれがある。アルミニウム電池が爆発することはなく、システム全体が非常に安全だ」と説明した。

 また新型電池の寿命は、従来の製品より長めとなる。一般的なリチウムイオン充電池はせいぜい1000回の充電・放電のみだが、新型電池は7500回の充電・放電を繰り返しても容量が減ることはない。


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