米ペンシルバニア大学のシンクタンクが作成した「世界シンクタンク報告書2016」が25日、北京で世界初公開された。中国が世界の権威あるシンクタンクランキングの入選数で2位になり、9社がトップ175にランクインした。

　革新的思想の源泉となるシンクタンクは、各国の「ソフトパワー」をめぐる競争の新たな焦点になりつつある。同報告書を作成した同大学のジェームズ・マガン教授は「2006年より、現在のシンクタンクが直視すべき世界の動向と、政策環境の調査を行っている。2016年度のランキングの作成で、メディアの記者、政策制定者、公共・民間出資者、シンクタンク、専門家を含む、5.1万の組織と個人を招いた」と説明した。

　トップ175にランクインした中国のシンクタンクは、中国現代国際関係研究院（33位）、中国社会科学院（36位）、中国国際問題研究院（39位）、国務院発展研究センター（52位）、上海国際問題研究院（73位）、北京大学国際戦略研究院（79位）、天則経済研究所（104位）、中国・グローバル化シンクタンク（111位）、人民大学重陽金融研究院（149位）。

　同報告書によると、世界の2016年のシンクタンク数は6846社。うち北米は1931社、欧州は1770社、アジアは1262社。米国が1835社で依然として最も多い国であり、トップ10に最多の6社が入選している。ブルッキングス研究所が連覇を果たし、2016年の最も優秀なシンクタンクとされた。次いで英王立国際問題研究所が2位、仏国際関係研究所が3位となっている。