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- 中国初の仮想発電所が稼働開始2019年12月20日
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仮想発電所(VPP)は1年前、エネルギーモデルチェンジの「遠い未来」と呼ばれていたが、1年後には仮想が現実になった。中国内初のVPP、国網冀北ユビキタス電力IoTVPPモデルプロジェクトが11日に稼働開始した。世界の電力システムを100年以上悩ませていた「発電・送電・使用の瞬時のバランス」という難題が最終的に解消される見通しだ。
「発電・送電・使用の瞬時のバランス」について、稼働セレモニーに出席した清華大学電機学部の夏清教授は、「世界的に見て、電力の大規模な蓄積の問題は現在も解消されていない。そのため電気が発明されてから現在まで、電力は『発電しながら使用する』という基本的な特徴を呈している。すなわち発電した分だけ送電し、使用されるとうことで、この3者は『瞬時のバランス』を維持しなければならない。世界の電力技術はこれに対応するため、100年以上の発展の歴史を刻んだ。最も複雑な工業システムとしての電力システムは、実はこのことだけに対処している」と説明した。
国網冀北電力の郭炬社長は、「VPPはユビキタス電力IoTにおける典型的な応用だ」と述べた。国家電網が「ユビキタス電力IoT」という構想を打ち出してから1年にわたり、冀北電力はVPPの進展を実現した。冀北送電網の新エネ設備容量は全体の57.3%を占める2014万kWにのぼり、クリーンエネルギーの割合が最も高い省級送電網となっている。風力発電、太陽光発電をはじめとするクリーンエネルギーには間欠性、無作為の特徴があり、「瞬時のバランス」の難しさが際立っている。
郭氏によると、VPPは遍在で調節可能な資源を統合・最適化し、セットになる調節技術と通信技術により、送電網との柔軟なインタラクティブ性を実現する。これは伝統的な物理的発電所間、発電・利用者間、及び地域間の壁を打破する、実体を持たない発電所形式だ。
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