China知的財産ポータルサイト

最新情報詳細

中国工業情報化部、知的財産権の侵害でなければ模倣も認める2010年12月07日

 11月30日、中国工業情報化部の楊学山副部長は、他社の製品を模倣した「山寨製品」について「はなから否定するのではなく、知的財産権の侵害に当たらないものはむしろ奨励していくべきだ」との認識を示した。

 山寨製品とは、主に中国で流通する、他社の製品を模倣した廉価版をいう。低価格であることから、携帯電話などの電化製品を中心に大規模な市場を形成している。楊学山副部長は記者会見で、山寨製品に対する認識を問われたところ、「山寨製品は知的財産権保護の重要な中身」とした上で、知的財産権をめぐる問題を議論するときは、知的財産権をもつ権利者と広範囲にわたる権利使用者の二つの側面を念頭に置くことが必要だと指摘した。知的イノベーションを保護することが社会の進歩につながるのと同じく、イノベーションの成果を使用することも社会の進歩につながると理由を説明した。

 楊学山副部長はさらに、山寨製品もほかの製品も模倣したものであることに変わりはなく、知的財産権を侵害しているかどうかで区別しなければならない。山寨製品を生産しているからといって、その企業または製品が良い悪いということは言えない。その上で「他人の知的財産権を使用しているなら、相応の費用を権利者に支払うべきだが、模倣があったとしてもそれが知的財産権に抵触していなければ、その製品の生産は支援していく」と述べ、その理由として「模倣も一種のイノベーションであり、一種の発展である」との認識を示した。ただし、権利の侵害行為については、製造企業を管理する部門として厳しく取り締まる姿勢を示した。


元のニュース「中国網」(中文サイト)へ